女子美術大学付属高等学校・中学校|デジタルパンフレット
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ビジュアルマーチャンダイザー小学校図工専科教員(東京都)卒業生牛山 明日香 ('16卒) 近年、ごみ処理施設はただごみを燃やすだけではなく、環境について学習できる、地域交流の場になるといった新たな役割が求められています。私は学んできた美術やデザインの考え方を新たな施設で生かしたいと考え、施設見学者にどのような環境啓発を行うかを企画・デザインする仕事をしています。付属時代、行事や課題、同級生たちとの交流を通して、自分が好きなことだけではなく、「自分がやりたいことは何か」を常に考えてきた経験が、やりたいことに挑戦してみようという、チャレンジ精神につながっているのだと思います。宇南山 加子 ('93卒) モノづくりをしていた父の勧めで見学に訪れた日は、 小学生の私にとって思い出深い日です。運よく入学でき、いろいろなモノづくりの細胞を育てていただきました。高校の物理では、身近なものを研究しプレゼンする授業の中で、私は“キッチン用の量りを改造する”ことをテーマにしました。バネと名のつくいろいろな工場に電話をかけ、その思いを伝えました。門前払いも多い中、一人の職人さんが仕事の後ならと、バネについてたくさんのことを教えてくださいました。お金も経験もない一人の高校生のために、こちらの熱意だけで、職人さんは応えてくれ、サンプルまで持たせてくれました。量りは見事に改造することができました。私はその時のモノづくりにおける興奮を忘れずに、今もやり続けているだけです。岩城 南海子('94卒)映画が大好きで、いつか自分で撮れたらという夢を持っていました。短期大学部を卒業と同時に、映画美術監督の下で映画製作に関わることができ現在に至ります。映画美術は作品に適した世界観を美術的に責任を持ち、デザインする仕事です。時に美術の枠を超え演出や撮影、照明のデザインに及ぶこともあります。毎回多くのスタッフとコミュニケーションしながら作り上げていく制作過程は、女子美時代に友人とのコミュニケーションで、互いの感性を高めていった生活環境が活かされているとつくづく思っています。2020 荏原環境プラント株式会社入社1999年に宇南山加子が代表となり、SyuRoを設立。町工場がまだ多く残る東京の台東区を拠点に活動。http://www.syuro.info/2007 映画「さくらん」 2010 映画「白夜行」 2012 映画「ひみつのアッコちゃん」2014 映画「魔女の宅急便」 など日本アカデミー賞優秀美術賞受賞映画「洋菓子店コアンドル」荏原環境プラント(株) 啓発推進課ごみ処理施設の環境啓発企画・デザインSyuRo映画美術監督©2014「魔女の宅急便」フィルムパートナーズデザイン画阿部 尚子('92卒)ビジュアルマーチャンダイザーは、アートとビジネスという異なったもののバランスをとり、商品のディスプレイだけでなく、ウインドウ・ディスプレイツール・イベント会場のデザインを行い、ブランドの発するイメージを管理する仕事です。空間からブランドメッセージを作り上げる工程は高校時代の平面構成と非常によく似ています。プランをしているとき、課題に対する当時の先生のご指導や友人たちの意見が蘇るときがあるほど、女子美で学んだことは基盤になっていると思います。母も学んだ女子美に、自分も通いたい!というシンプルな思いがきっかけで、魅力的な先生方の授業と個性豊かな友人たちに巡り会うことができ、今の自分があるのだと思います。石川 朱美 ('04卒) 小学校の頃に絵を描くことに興味を持ち、高校で本格的に美術を学びたいと考え女子美に入学。美術やデザインのさまざまな表現を学ぶことで、広がりのある考えや視野を持つことができました。この楽しい世界を一人でも多くの人に味わってもらいたいという想いが、小学校教員の原点になっています。小学校で興味を持ったことは、大人になっても忘れないものです。この大切な時期に、図工の面白さを感じてもらうことが美術の発展につながると思います。女子美術大学卒業後、イタリアのミラノに留学。帰国後はビジュアルマーチャンダイザーとして、PRADA Japan、 Bottega Veneta Japan、Dolce&Gabbana Japan、2017年株式会社TASAKI入社。マーケティング&マーチャンダイジング本部 VM&クリエイティブサービス所属女子美術大学大学院美術研究科修士課程美術専攻洋画研究領域修了(’10卒)38

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