女子美術大学付属高等学校・中学校|デジタルパンフレット
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わ ざ女 子 美 の 美 術 教 育は「 知 性 」が「 感 性 」を支えるという考えのもと、中学は義務教育、高校は普通科として、学習面を重視しながら美術の時間を多数確保するカリキュラムを実 践しています。さらに、全 教 科で 美 術を切り口にした女 子 美らしい学びのプログラムを用意し、興 味の幅 が 広 がることを目指しています。感 性で “ 美しい ”と感じるとき、細かなところは見えていません。ところが、絵に描こうとすると花びらの形などが 見えてきます。これは学 問に興 味を持ち、勉強として深めていく過程と同じです。“ 心をこめてものを観る ” 姿 勢を身につけることで、未 来の可 能性が広がることを幅広い分野で活躍している多くの卒業生が証明しています。「この花をずっと見なさい」といわれると飽きてしまうのに、「この花を描きなさい」といわれると時間を忘れ集中できる。その根底にあるのは、描くことが「好き」という気持ちがあることです。上手いかどうかではなくこの「好き」という気持ちが結実への力となる“ 成長の種 ”であり、女子美が大切にしているものです。女 子 美の全 教員が中高の免 許を持っています。担 任、授 業、中高どちらも担当します。中学から入 学の場 合は 6 年間、授 業、クラブ、委員会 活 動、係の仕事や行事などで同じ教員とつながりを持つことができます。教員は生 徒の成長をきめ細かく見守りながら、いつでもどんなときでも生 徒 が 安 心してコミュニケーションをとれるよう信 頼 関 係を築いています。「自分」と「他者」を認め合うこと、互いの個性を尊重することは、美術を通して自然に培われています。生 徒たちが自分と比べることなく、お互いにありのままを受け入れ、支え合いながら日々過ごしている姿は、女 子 美の伝 統として 100 年以上受け継がれています。生 徒たちは成 長していく過 程で、創 造には喜びだけでなく、自分と向き合う厳しさがともなうことを実 感します。こうした経 験 が 将 来の糧となるよう、教 員は包 容力を持って一 人ひとりと向き合います。作 品は生 徒そのもの、個 性を活かしその魅力を引き出す作業を生徒と一緒に行います。生徒の内面に理解を深めた指導を行うのは美術教育ならではといえます。「 三 つ の 美 」知性と感性を備える心をこめてものを観る厳しくあたたかく相互理解と支え合い包容力のある教育教 育 理 念芸の 美智 の 美「好き」という成長の種心 の 美さまざまな学びを通して、深く考え、自ら問題を解決する能力を身につける我が国の文化に貢献する有能な女性を育成する。夢を実現するために、専門的な美術教育を通して、確かな実技力を身につける大切なのは行動すること。鍛え、表現することに挑むことは、厳しさをともないますが、自分を動かす力になっていきます。実技力を自らの力で向上させることで“自分が生かされる場”が見えてきます。自 分で判 断し、自 立していくための智恵。芸術や仕事に向かう情熱に対し、冷静に方向を示す理性。また“思う・感じる”ときにも「智」は活かされます。将来の芸術活動や仕事の支えとなっていきます。豊かな時間の中で、自分らしさを発揮し、世界の中で共生できる情操性を育む自分と向き合う。心にあるものをどう表現するかは尽きない課題ですが、自分の想うものを主体的に求め、取り組みながら、他を認め、幅広くさまざまなものに目を向けていく豊かな心を育みます。建学の精神を活かした教育理念11教育理念と学びの概要

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