●●「自分が変わった」という確かな手応え司会進行生徒と教員の両輪でワクワク&チャレンジSHOTOKU GAKUEN SENIOR HIGH SCHOOL 202314記事を扱い、自分の感想や考えをエッセイにまとめたり、世界の問題に目を向けながら英語力を養えたと思います。ソマーズ先生 また多言語教育として、中国語、ロシア語、韓国語を選択科目に設けています。日本に近い3か国にふれるチャンスにもなっています。私は高2のロシア語を担当していますが、日本とロシアとの交流はアメリカやイギリスなどに比べると少ないです。そういう面を担おうという想いを抱くきっかけになればとも思います。山名先生 ロシアにバレエ留学、スペインやドイツにサッカー留学する生徒も出てきました。1年間留学しても同級生と一緒に卒業できる単位互換留学プログラムもあるし、アメリカのプロビデンス カントリー デイスクール(PCD)が展開するオンラインスクール「PCDグローバルキャンパス」を本校でもスタートさせました。これはPCDと本校の両方の卒業資格が得られるプログラムで、現在2名の受講生がいます。海外大学の推薦枠拡大にも力を入れているので、ぜひ挑戦してほしいですね。山名先生 コロナ禍のため、国際研修など変更になった行事もありますが、 行事や活動を通してみなさんが感じたことを話してくれますか?M.I 高1の宿泊研修で鎌倉を訪問して、仏教がインドから日本に伝わるまでにいかに変容し、日本仏教になっていったかを肌で感じました。神社と寺が同じ敷地内にあり、神仏習合という日本独自の宗教現象に間近にふれられて楽しかったです。K.O 高2の12月に沖縄研修に行きました。沖縄は日本で世界に一番近い場所だと思います。琉球王国の歴史、太平洋戦争の沖縄戦。僕はガマに行き、戦争の記憶というものを肌で感じました。高台に立つと目の前は米軍基地で軍用機も飛んでくるんです。深く考えさせられました。山名先生 私たちは、実体験で感じたものを大事にしてほしいと考えています。研修で得た感覚や想いを人生の糧としてもらえたらうれしいですね。K.O 「自分が動けば世界が動くんじゃないか」という自信が少しつきました。実際にフィリピンへマスクも送ったし、募金もしました。聖徳学園のグローバル教育がアクションを起こすきっかけになったのは間違いありません。Y.H 英語を学ぶことと英語を話すことはイコールではない。「チャレンジしてみよう」という意欲や行動が大事なのだと気づくことができました。M.I 私は日本や仏教への関心が強かったのですが、この学校に来て、「和の精神」を大切にしつつ、世界に目を向けられるようになりました。山名先生 聖徳学園が私立の伝統校として大切にしてきたものが、グローバル教育にも継承されているということだと思いますね。A.O 僕は中学からの入学ですが、特にグローバルに目を向けるようになったのは、国際交流ボランティアに入ってからです。ルワンダへの募金活動、海外の人々との交流など、実際に海外にふれる機会が多いし、昨年は海外の方を招いた交流会、外部講師による地球温暖化問題やアフガニスタン問題の講演会といったイベントを開催したことで、さまざまな国の人々の問題を自分事として考えられるようになったと思います。山名先生 本校のグローバル教育は、生徒が動かす部分と教員が動かす部分の両輪で成り立っています。みなさんは国際交流ボランティアメンバーとして、聖徳学園のグローバルを広げていく活動をどう捉えていますか?K.O 世界に関心のない生徒たちの目線に立って、いかにおもしろいと思ってもらえるかという観点を大切に、テーマ選定・企画・活動しています。1月15日に開催したグローバル・デイでは「世界を身近に」をコンセプトに、講演やクイズ&トークセッション、モンゴル馬頭琴奏者による演奏会などを行いました。Y.H マーセッドカレッジとの共同研究プログラムは、オンライン授業が学習効果を高められるかについて、日米の垣根を越えて英語で話し合いました。それ以外にも、他のメンバーが企画したイベントも仲間で支え、協力していくことも大事にしています。K.O 僕は、SDGs探究をメインとしたwith usプロジェクトという団体を立ち上げ、昨年10月に「2030年のサービスを考えよう」をテーマとしたアイデアソンコンテストを開催しました。楽しい体験を通して、世界や身の回りに目を向けてもらえたらと考えています。M.I 「世界を変えられるだろうか」ではなく「世界を変えてやる」と思えるようになったのは国際交流ボランティアに入ったから。他の国の人や文化をリスペクトしつつ、日本人としての発信を大切にしています。ソマーズ先生 NETたちはみんな、「日本を知って世界を知る」という聖徳学園の教育を素晴らしいと感じています。山名先生 和の精神を大切にした本校のグローバル教育を通して、生徒それぞれの持っている強みや個性を最大限伸ばし、世界に貢献する人材として羽ばたいてほしいですね。時代は、作品志向グローバル教育部長山名 和樹
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